ピロリ菌は胃癌の大きな原因になっています。
ピロリ菌を除菌することが出来れば胃癌になるリスクも大きく減少します。
ではピロリ菌の除菌はどのようにして行うのでしょう、費用は?あるいは、サプリなどでピロリ菌を押さえる事は出来るのでしょうか。
ピロリ菌は胃癌の主な原因、タバコ並みの発がん物質
日本人に多い癌として、胃癌が上げられます。
かっては、日本人の塩分の多い食事が胃癌の原因になるといわれていました。
しかし、塩分の多い食事が、胃癌の要因の一つであることは間違いないのですが、それよりも大きな要因になるのがピロリ菌です。
ではピロリ菌に感染していると胃癌になるかというとそうでもないようです。
ある統計ではピロリ菌に感染していると1年間にガンになる確率は0.4%と言われています。
60歳の人が80歳になるまでの20年間に胃癌になる確率は、単純計算では
0.4×20=8%となります。
これって少ないようで、ガンになる確率としてはものすごく高率
まさしくタバコなみの「発がん物質」と言えないこともありません
でも、ピロリ菌保菌者でも多くの人は胃癌にならないという言い方も出来ます。
ところが、ところがですね、胃癌になった人のピロリ菌保菌率を調べるとなんと99%です。
つまり、胃癌になる人のほとんどがピロリ菌保菌者
逆にいえば胃の中にピロリ菌がいなければ、ほとんど胃癌にはならないということです。
因みに研究者の予想では、今後日本においてピロリ菌の予防や、感染の防止、ピロリ菌に感染した人の早期除菌が行われるようになれば
日本における胃癌はほとんど無くなると考えられています。
ピロリ菌の除菌方法
ピロリ菌除菌の流れ
ピロリ菌の除菌は病院に行って薬を処方してもらいます。
まずはピロリ菌の検査を行って、胃の中にピロリ菌が存在することを確認します。
その後
・胃酸の分泌を抑える薬
・抗菌薬2種類
を処方してもらい
1日2回、7日間服用します。
その後4週間以上経過後、再びピロリ菌の検査を行い、ピロリ菌がいなくなっていれば除菌は成功となりますが、成功率は75%程度で
1回目の薬の服用でのピロリ菌除去に失敗した場合は、再び同じように薬を服用します。
通常の場合は2回目の除菌までで、大部分の人はピロリ菌の除菌に成功するといわれています。
ピロリ菌の除菌は保険がきかない
ピロリ菌の除菌によって大部分の胃癌が予防されるのですから、保険が適用されれば良いと思うのですが
現状では、慢性胃炎など胃に病気を持っている人以外が、単なる胃癌予防で病院に行っても、ピロリ菌除菌に保険がきかず自費診療になります。
費用的には1回で除菌に成功したとして、検査や薬代を含め、全部で2~3万円ほどになります。
ロイテリ菌によってもピロリ菌が減少する?
胃癌のリスクが高いと思う人は、病院に行って、自費であっても除菌してもらった方が良いと思いますが、そこまでやるのもちょっとという人の場合、ロイテリ菌を摂取してみるのも良いかもしれません
ロイテリ菌は1980年代に人間から発見された乳酸菌で
ピロリ菌の抑制以外にも
・乳児疝痛(赤ちゃんの夜泣きの原因)
・機能性胃腸疾患(下痢、便秘)
・虫歯菌、歯周病菌の抑制
などにも効果があるとされていて
特に、口臭予防として、歯科医などからロイテリ菌のサプリメントを勧められる場合も多いです。
注:ピロリ菌保菌者に胃酸抑制剤とロイテリ菌を併用した治療を行った結果60%の人がピロリ菌感染症状がなくなったという研究があります。
まとめ
胃の中のピロリ菌を除菌することで、胃癌になるリスクはかなり低下すると考えられています。
そもそもピロリ菌は慢性胃炎や胃潰瘍などの原因になっていると言える程の悪玉菌です。
胃癌のリスクが高い人は、胃の調子が悪くなくても、病院に行って自費治療でピロリ菌を除菌するのも一つの方法です。
そのほかにも、ロイテリ菌はピロリ菌を抑制するのに効果が期待されるだけでなく、
口内や、胃腸内の細菌のバランスを整え口臭予防や胃腸の環境を整えることにも効果が期待出来ます。
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