ケンウッドとコムテック、どちらもドライブレコーダーのメーカーとしては人気があり、その主力商品であるケンウッドDRV-830とコムテックHDR-352GHPを比較検討される人も結構いらっしゃいます。
この2つの商品は、両者の主力製品でありながら、結構製品のコンセプトが異なりますから、何を重視するかによって、どちらを選ぶかを決めるのは、比較的難しくはないと思います。
今回はケンウッドDRV-830とコムテックHDR-352GHPについて
録画時間、画像、本体の大きさ、駐車監視機能、モニター画面、操作性、価格の面から徹底比較してみました。
注:両機種とも現在は生産終了となっています(2022.1現在、一部ネットショップでの在庫販売は継続中です)
ケンウッドDRV-830とコムテックHDR-352GHPとの違いを徹底比較
録画画質
DRV-830の録画画質
DRV-830の録画画質は4種類
WQHD(370万画素)
3M(300万画素)
Full HD(200万画素)
HD(92万画素)
そのほかにFPS(フレーム・パー・セック:1秒あたりの画像数)が
27/9/3FPSの中から選択することが出来ます。
HDR-352GHPの録画画質
HDR-352GHPの録画画質は3種類
Full HD(200万画素)
HD(92万画素)
SD(23万画素)
FPSについては29FPSのみ
ドライブレコーダーは必要な時に必要なデータがとれればいいわけで、画像の処理技術も大きく影響してきますので画素数が多ければ良いというものではないですが、
各社しのぎを削って製品開発をしていることも考え合わせれば、ケンウッドのDRV-830の方が画素数が圧倒的に多い分、綺麗な画質で録画することができることになります。
カメラの視界
DRV-830の視界(レンズ画角)は水平132°、垂直70°、対角144°
HDR-352GHPの視界(レンズ画角)は水平136°、垂直70°、対角168°
より広い範囲を撮影したい場合にはHDR-352GHPの方に軍配が上がります。
録画時間
どちらのタイプも、衝撃時やマニュアルでの録画も可能ですが基本的に運転中は常時録画が行われます。
DRV-830は長時間録画が特長
DRV-830は長時間録画が可能なのが特長です。
何しろ128GB、SDXCカードが使用可能な上、スロットが2つ付いていて、連続録画が出来るので
別売の128GBのカード2枚を購入して装着すれば
WQHD(370万画素)の超高画質でも21時間20分の連続録画が可能
コムテックHDR-352GHPと同じ200万画素に落とせば37時間20分の録画が可能になります。
更にフレームレートを27/9/3FPS(1秒間あたりのコマ数)の3段階で変更可能で
3FPSにフレームレートを落とした場合、370万画素でも186時間40分
画質を90万画素に落とせば309時間20分の録画が可能になります。
ですから、旅の画像を残したいとか、あるいは時間が経ってから、何か状況を確認したいことが発覚したような場合でも、かなりさかのぼって画像を確認することが出来ます。
HDR-352GHPの録画時間
HDR-352GHPが使用可能なのは32GB SDHCカード1枚で
最高画質の200万画素の場合
高画質モードで6時間10分、低画質モードで10時間
90万画素で
10時間20分/18時間20分(高/低モード)
23万画素で
15時間/24時間10分(高/低モード)
注:製品に標準で付属しているのはDRV-830もHDR-352GHPも16GBのSDカードになります。
本体の大きさ
本体のサイズは
DRV-830:W87×H55×D35
HDR-352GHP:W82×H50×D27.6
DRV-830の方がわずかに大きくなっています。
気にするほどの違いではないと思いますが、大きいと視界の邪魔になる反面、最近は「あおり運転」防止に、敢えてドライブレコーダー装着をアピールする人もいますから、微妙なところです。
サイズ縮尺は同率
駐車監視機能
駐車監視機能についてはDRV-830とHDR-352GHPでは結構仕様が異なっています。
どちらも、バッテリー配線に直結させる配線工事が必要です。
(シガーソケットはエンジンオフで電流が流れなくなるため)
DRV-830の駐車監視機能
DRV-830の駐車機能では、駐車中、衝撃センサーのみ生きていて、カメラの電源は切れている状態です。
このため、衝撃があった時点でカメラの本体に電流が入り一定の時間撮影を行うようになっていますから、衝撃が発生する以前の画像は録画されません
衝撃→カメラに電源が入る→撮影開始
ですから、衝撃があって2~3秒後に撮影開始となります。
ただし、衝撃センサーのみが生きている状態で、電力はほとんど使わないため、OFFタイマー(時間制限)はなく長時間の監視が可能になります。
注:駐車機能が必要な場合には別売の電源ケーブル「CA-DR100」(定価2,500円)を購入する必要があります。
衝撃感知後の画像だけでは不安だという人、駐車監視をメインに考えたいという人は、常時録画時間は短くなりますが同じケンウッドDRV-630の方を検討してみるという方法もあります
DRV-630は衝撃の前後だけでなく、動体感知(カメラの前を動く物が横切った場合にも録画してくれる)機能があります。
ケンウッドのドライブレコーダーDRV-830とDRV-630の違いと選び方
HDR-352GHPの駐車監視機能
HDR-352GHPの駐車監視機能では、駐車監視モード中に衝撃を検知すると、その時のデーターを保持します。
カメラに電源が入っている状態ですから、衝撃が発生する前後の録画データーが記録されます。
ただし、車のバッテリー上がりを防止するため12時間までしか作動せず、タイマーまたは電圧監視により自動的に駐車監視モードが停止します。
注:HDR-352GHPには標準で駐車監視用の接続ケーブルが付属しています。
(HDR-352GHには接続ケーブル無し)
モニター画面
DRV-830のモニター画面は3.0型 フルカラーTFT液晶で、その場で画像を確認することが出来ます。
HDR-352GHPのモニター画面は2.7インチフルカラーTFT液晶で、その場で画像を確認することが出来ます。
操作性
操作性については、慣れもあると思いますが、どちらかというとDRV-830の方が洗練された操作性で、あまり迷うことなく感覚的に使えると思います。
HDR-352GHPも悪くは無いですが、マニュアルを見ないと分かりにくい場合があるかもしれません。
価格
2018.8現在の実売価格で
DRV-830:20,000円+接続ケーブル(1,830円)合計:21,830円
HDR-352GHP:20,674円
ドライブサポート機能
ドライブレコーダーとしての機能には直接関係ありませんが、両機種ともドライブサポート機能が搭載されています。
最近の車には標準で搭載されている機能もあり、どうしても必要な機能ではありませんが参考までに比較しておきます。
DRV-830
前方衝突警告機能:自車と前方の車の距離が接近したときに画面表示と警報音で知らせてくれます
車線逸脱警告機能:時速60Km以上で走行中に車線からはみ出した場合に画面表示と警報音で知らせてくれます。
発信遅れ警告機能:前の車が発進しても自車が止まったままの場合に画面表示と警告音で知らせてくれます。
HDR-352GHP
急加速警告機能:一定以上の急加速を検出したときに警告音と音声で知らせてくれます。
急減速警告機能:一定以上の急減速をしたときに警告音と音声で知らせてくれます。
急ハンドル警告機能:一定以上の急ハンドルを検知した場合に警告音と音声で知らせてくれます。
まとめ
ケンウッドDRV-830は高画質で長時間録画できますから、長時間、録画記録を残しておきたいという人や旅の記録として残しておきたいという人に向いていると思います。
より広い範囲を録画したい人や駐車監視機能を重視したいという人はコムテックHDR-352GHPが向いていると思います。
ただし長時間の駐車監視は出来ないので注意が必要です。
また、コムテック製品を愛用している人であれば、コムテックのレーダー探知機と接続して使う方法もあります。
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